955形高速試験車、通称「300X」の試験結果を基に、JR東海・JR西日本が共同で開発した新幹線電車。最高速度は285km/hと、先に登場した500系と比べるとインパクトが薄いが、沿線環境や製造コストなどのあらゆる条件に対応し、バランスの取れた車両になっている。
◆C編成JR東海が保有する16両編成。主に<のぞみ>として運用され、300系・500系とともに毎日、東海道の超過密ダイヤを正確に辿っている。試作編成のC1を含む全60編成が在籍し、C60編成をもって製造を終了。現在は次代となるN700系の量産を待っている状態。
時刻表では、700系や500系使用の列車には但し書きがあるが、東海道新幹線では全列車が300系を基準としてダイヤが作成されており、故障時には系列を問わず代走できる。ただし、山陽区間に入ると各系列の最高速度が変わるため、新大阪までの列車に限られる。
◆E編成<ウエストひかり>置き換えの<ひかりレールスター>用として登場した、7000番台の8連。横2+2のゆったりした座席をはじめとした様々な客室設備を持ち、ゆとりのある旅を演出する。運転は山陽新幹線のみで、ビジネス輸送に奮闘する東海道新幹線には乗り入れていない。
伝統の青を捨て、500系に準じた塗り分けに、星をイメージしたのだろう黄色の帯を巻く。登場当初は青白ツートンの山陽新幹線にあってかなり浮いていたが、0系・100系が同様の塗色となったことで馴染んで…いや、0・100含めて違和感が倍増している気も…
◆B編成JR西日本が保有する16連の編成。区分は3000番台となり、基本的にはJR東海のC編成と同一だが、運転室ドア脇に青字で「JR700」とロゴが入ってC編成と区別できるほか、パンタグラフカバーや床下カバーの色もC編成とは異なっている。
また、台車には500系と同一のものを使用したり、行き先表示器が字幕ではなく3色LEDになるなど、C編成とは異なるJR西日本としての標準化が図られている。これについてはE編成も同様。しかし、B編成の方は塗色は標準化されなかったようだ。