2001年春のダイヤ改正で485系<雷鳥>を置き換え、<サンダーバード>を増発するためにJR西日本が開発した車両。試作から10年近くが経過した681系をベースとして、現在の旅客需要や681系落成以降の法令に合わせた改良が施されている。
681系との併結運用も考慮され、非貫通先頭部を除いて外観はほぼ共通。そのため素人には側面だけ見せても判別できない(ちなみにポイントは裾部)が、決定的な違いは付属編成。3連の富山方先頭車が基本と同じ貫通型となっている。これによって、付属編成のあとにさらに付属編成を足すことが可能になり、6+3+3で最長12連の<サンダーバード>が見られるようになった。
2003年には、登場以来485系(481系?)で運転され続けていた<しらさぎ>と、<加越>を置き換えるための編成が登場した。基本が5連で付属が3連。帯色は紺にオレンジの細帯となっているほか、米原での増解結を考慮して付属編成が米原方に来るように方転されている。
この編成から使用されている2000番台は、基本番台が<サンダーバード>用として編成ベースで設計されているのに対して、全車をある程度独立させて考え、側扉位置の統一などが図られている。これにより、編成組み替えにも柔軟に対応することができるようになった。ただ、この2000番台が基本番台の<サンダーバード>に混ざっていると、側扉位置の違いのためにしばしば混乱を招いたりもする。
そして2004年、<はくたか>の運用効率化のため、1往復のみ最高130km/hだったJR東日本の485系3000番台の置き換え用として8000番台が製造された。保有は681系2000番台と同じ北越急行で、塗色も赤のスノーラビット仕様になっている。さらに、他番台が160km/h運転を準備工事に留め、最高速度を130km/hに抑えられているのに対し、8000番台は<はくたか>用として一足早く高速160km/h運転に対応。共通で運用される681系と同様に、M車へのキャリパディスクブレーキ装備や気密強化が行われている。