JR西日本が地方電化線区間(平たく言えばローカル電車)向けに開発した系列。小浜線の電化完成とともに同線に8両が投入された。
223系2000番台をベースにしており、構造的にはモハ222/223形2000番台の両妻ユニットを運転台ユニットに取り替えて、乗務員用ドアを設置した感じ。そこにワンマン用の機器、トイレや身障者用の設備を追加している。ローカル線向けで片側2扉になっているが、将来、もし3扉にする必要があっても簡単に改造できるよう、中央扉戸部分は完全に埋めずに蓋をはめるようにしてある。
JR西日本車はM車1両でT車2両まで牽引できる電動機を使っているが、単行ではT車がないのでムダになるため、台車の一方は付随台車にして、コストを削減している。また、5連まで併結が可能だが、基本はあくまで単行運転で、機器が故障したときも自力で対応できるよう、主要な機器は2系統、2重で装備されている。
小浜線用の8両は福知山運転所に配置され、専用塗色の113系4連3本とともに、'03年3月改正から運用を開始した。その後、加古川線の電化が完成して、こちらには4両を新製投入。加古川鉄道部に所属して、専用に改造を受けた103系とともに運用に就いている。
さらに'06年9月の北陸本線長浜−敦賀間・湖西線永原−近江塩津間の送電方式変更(直流化)により、福井地域鉄道部敦賀運転派出に6両が新製配置され、小浜線で敦賀に乗り入れる福知山車も混ぜつつ、同区間の419系や475系などを521系とともに置き換えている。